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現在会社員として働いている方の中には、いつかは独立して自営業になりたいと考える方も多いのではないでしょうか。自営業は確かに自分のやりたい仕事ができたり、時間や場所にとらわれない生き方ができたりと多くのメリットがありますが、その反面様々なデメリットが存在していることも事実です。もしこれから自営業として生活していきたいと考えている方がいるのであれば、その両方について把握しておく必要があります。
以下では自営業の定義やそのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
自営業とは、「個人で事業を営む人」のことを表しています。会社などの組織に属さず、自らお店や事務所を開設しているような人は自営業となります。
よく自営業と個人事業主が混同されがちですが、個人事業主は個人で事業を行うために開業届を税務署に提出している方のことを言い、自営業の一部に個人事業主も含まれています。しかし、事業を始める際に法人を設立した場合に、社長のことを自営業者と呼ぶこともあります。つまり自営業とは、個人・法人関係なく自ら事業を営んでいる人と捉えておくとよいでしょう。
一口に自営業と言ってもその業種は多数あります。例えば美容院、パン屋、花屋など、様々なサービスを顧客に提供するような仕事も自営業に当てはまります。
また、保有する資格を活かして開業する場合には、税理士や医師などの職種があります。このような方々も、自らの資格を活かして開業した場合には自営業となります。医師や税理士の資格を取得することは多大な努力が必要ですが、学んだ知識や経験を顧客に提供することができるため、多くの人が生活する上で必ず必要になる職種だと言えます。その他にもパソコン1台で仕事ができるWebライターやWebデザイナーなど、自営業には多くの業種が存在しています。
独立を考えている方は、自分がどの職種で自営業となりたいのかについてあらかじめよく考えておくようにしましょう。
それでは、自営業として働く場合にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。自営業として開業する前に、それぞれについてよく理解してから独立するのが良いでしょう。
自営業のメリットは多数ありますが、まず挙げられるのは働く場所や時間を自由に決めることができるということでしょう。Webライターなど、パソコンがあれば仕事ができる職種であればどこでも仕事をすることができるため、場所に拘束されることがなくなります。
美容室や飲食店などのサービス業では基本的に店舗を構える必要がありますが、それでもお店を構える場所や営業時間などは自分で決めることができるので会社員と比較すればかなり自由であると言えます。
また、人間関係に悩むことが少ないというのも自営業のメリットでしょう。従業員を雇う場合でも誰と働くかは自分で選ぶことができ、一定の融通がききます。一人で事業を行う場合には日々の生活において集団で行動することがないため、対人ストレスは比較的低いことが多いです。
この他にも売上が伸びればそのまま収入につながる点や、好きなことを仕事にできるなど、自営業は非常に「自由度」が高いことが大きなメリットであると言えるでしょう。
しかし、もちろんこのような良いことばかりではなくデメリットも存在します。自営業のデメリットとしてまず挙げられるのは収入が安定していないことでしょう。会社員と違い、自営業は自分で仕事を獲得する必要があります。経営がうまくいかなければ収入がゼロになるリスクもあります。
また様々な手続きを自ら行わなければならないというのも自営業のデメリットの一つです。例えば、会社員であれば毎月の給料から天引きされる形で税金を支払っており、その過不足は年末に調整されることになります。税金の支払いは基本的に会社が全て行ってくれるので、自分で税金管理を行う必要がありません。しかし、自営業となればこのような税金管理も自分で行う必要があります。確定申告を行う時期になれば自分で税金を計算し、税務署に申告を行う必要があるのです。
このように、仕事に対する自由度が高いことは自営業の大きなメリットですが、その反面、収入が不安定なことも多く、様々な手続きを自分で行う必要があるなどのデメリットがあることを理解しておきましょう。
自営業の職種を選ぶ上で大切なのは、それぞれの職種がどのような特徴を持っているのかについてあらかじめよく把握しておくことです。開業しようとしている職種のことをあまりよく知らないうちに事業を始めてしまえば、後悔することになりかねません。以下ではおすすめの自営業の職種について紹介していきます。
自営業は時間や場所にとらわれない働き方ができることが大きなメリットの一つですが、その中でも特にWebライターやWebデザイナーなどは自由度が高い業種です。これらの職業であれば日々の仕事を自宅でも行うことができ、店舗を構える必要もありません。パソコンがあればどこでも作業ができるため、旅行先で仕事をすることも可能です。また、制作物を納品しさえすれば良いので業務時間に関しても自由です。
体調の悪い日は休むこともでき、納期が間に合うのであればお昼から仕事をしても問題がありません。このように、自分のやり方で仕事を決めることができますので、自由な生活がしたい方にはおすすめの職種です。ただし、案件が取れなければ収入が全くないという危険性もありますので、そのリスクをよく理解しておくことも大切です。会社員からWebライターやWebデザイナーを目指すのであれば、退職する前にクラウドソーシングなどで少しずつ経験を積んだほうが良いでしょう。
女性に人気の職業として挙げられるのは、やはり美容系の業種です。美容室やネイルサロンなど、美容に関する職業は女性の自営業の方も多いです。美容系の業種であれば顧客の方も女性であることが多いため、女性の心理などをよく理解してサービスや商品を提供する力が求められます。そのため、独自の技術や専門的な知識があれば高年収を獲得することも可能です。
美容系以外でも、「文筆・作曲・美術家」なども女性におすすめの自営業の一つです。これらの職種は比較的高い年収となっており、芸術や音楽などに秀でた才能をお持ちの方であればこれらの業種も検討してみてはいかがでしょうか。自営業となれば自由な時間が増えることも多く、仕事と家庭を両立しやすい面もあるので、そのような働き方をしたい女性も自営業になることを視野に入れてみると良いかもしれません。
夫婦で行う際の自営業としておすすめなのは、コンビニや販売代理店などのフランチャイズを利用して開業する業種です。
フランチャイズは夫婦でオーナーとなるケースが多いのが特徴。また「起業するにしてもどのような仕事をすれば良いのかわからない」という方でも、本部からノウハウを教えてもらえるというメリットがあります。また、大手のフランチャイズであれば信用力も備わっているため、時間をかけて顧客を獲得せずとも初めから集客を行いやすいということも優れた点であると言えます。
この他にも夫婦でレストランやカフェなどの飲食業を営む方も多いです。飲食業は初期投資がある程度必要になる点や、成功するためには他店舗との差別化をする必要があるという難しさがありますが、人気店になれば収入面も充実することも可能ですので検討されてみても良いかもしれません。
自営業として独立したとしても、すぐに事業が軌道に乗るとは限りません。そのため、収入が安定するまでは副業をしている自営業の方も多くいます。
会社員として働いていれば、会社の経営がうまく行っていなかったとしても毎月の給料が保証されているため、そこまで収入面のことを考える必要はありませんが、自営業であれば今月の収入は自分で確保する必要があります。
収入源を複数確保していれば、1つの事業が苦境に陥った場合でも収入を確保することができます。そこで、以下では自営業の方が行う副業について解説していきます。
自営業の方が副業を行う際に気を付けるべきポイントは2つあります。
1つ目は「場所を選ばずにできる副業」が望ましいということです。特に本業で店舗を構えて仕事をしている場合には、本業をストップさせずに副業に取り組めるかが重要になります。どこでも行える副業であれば、本業で時間が余っている際にすぐに切り替えて稼ぐことが可能になります。
2つ目はのポイントは「初期費用のかからない副業」を選ぶことです。副業でコストをかけてしまえば、本業の資金繰りにも支障が出る可能性があります。最初は収入が小さかったとしても、できるだけ簡単に始められるものを副業とするのが良いでしょう。
副業と言ってもその種類は様々です。それぞれの副業の特徴をよく踏まえた上で始めることが望ましいでしょう。以下ではおすすめの副業についてご紹介していきます。
現在では、ネット上で仕事を受注して副業を行うことができる環境が整っています。まずはクラウドソーシングサイトなどに登録して募集されている仕事に応募してみましょう。登録作業が完了すれば、その日からでも副業を始めることができます。未経験から始めた場合、最初のうちは報酬が少ないことが多いですが、スキルや実績がついてくれば報酬の交渉も可能になります。
Web系の仕事はその種類も幅広く、これまでの経歴で特定の領域のノウハウを持っている方はその知識を活かして仕事を受注することも可能です。また、IT関連の仕事をしてプログラミングのスキルを高めることができれば、本業のホームページ作成などにも役立ちます。
副業には自分で働いてお金を稼ぐ方法だけではなく、投資を行う方法もあります。株式や投資信託などへの投資を行えば、日中の事業が忙しくとも時間に拘束されることがありません。また投資を行うことによって金利や控除など金融に関する知識も身につけることが可能です。
NISAなどの制度を活用すれば、運用で得た利益については一定額までは非課税になるので、こうした制度も積極的に活用してみましょう。
フードデリバリーは事業の合間時間を利用してお金を稼ぎたい方におすすめです。こちらの副業は時間的に拘束されるというデメリットもありますが、誰でもすぐに始めることが可能で、収入面も働いた分だけ得られるというメリットがあります。また、体を動かすことができるため、運動しながら副業がしたいという方にはおすすめの副業であると言えます。
これから開業しようしているのであれば、事前に資格を取得しておくことで独立後に役立つ場合もあります。以下では自営業に役立つ資格をいくつかご紹介します。資格の取得のために時間を確保できるという方は、参考にしてみてください。
ファイナンシャルプランナーは日本FP協会が実施している国家検定で、自分が起業する際や経営する上で必要になる財務や税務の知識を身につけることが可能です。
会計や税金対策などの専門知識が必要になる業務については、自分で行うことが難しいため多くの方は税理士などの専門家に依頼することになります。しかし、事業主自身がこういった専門的な知識を備えておけば、誰かに依頼しなくとも自分で処理することが可能になるのでコストの削減につながります。
また、ファイナンシャルプランナーの資格を活かして独立することも可能なため、開業する際の選択肢を広げることにもつながります。このように、ファイナンシャルプランナーの資格を取得しておくことは開業する上で非常にメリットが大きいので、検討してみてはいかがでしょうか。
簿記を勉強していれば帳簿付けに非常に役立ちます。自営業として開業することになれば自分で確定申告を行う必要がありますが、青色申告をする場合には複式簿記で行わなければなりません。そのため、あらかじめ簿記の知識が備わっていれば確定申告を行う際にも非常にメリットがあります。
また、簿記を勉強していれば事業の状態を把握することができます。財務諸表の見方が分かるようになるため、数字に強い経営者として活躍することも可能です。簿記を取得する際の目安としては、個人事業主であれば3級程度、法人を設立する場合には2級程度の知識が備わっていると良いでしょう。経営者として財務諸表が全く読めないと、事業を運営していく上で不利になることもあります。経営の実情をしっかりと捉えた経営者となるためにも、簿記の知識を学んでみてはいかがでしょうか。
中小企業診断士は、中小企業が適切な経営が行えているのかを診断して様々なアドバイスを行うことを業務としています。その仕事の幅も広く、製造業や医療など様々な業種で活躍することが可能です。中小企業診断士は財務会計・経営理論、法務など経営を行う上で幅広い知識を身につけることができるので、自分が起業する際に非常に役立ちます。
このように大きなメリットがある資格ですが、中業企業診断士の資格は取得するまでに1000時間の勉強が必要と言われており、合格率も10%以下と決して高くないのが実情です。もちろん独学で受験することも可能ですが、もし本気で資格の取得を目指すのであれば、専門学校に通うことも検討しましょう。
自営業となる際にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、また自営業に役立つ資格や副業などは何があるのかなど、様々なことを把握しておく必要があります。これらのことを独立する前によく調べておき、いざ開業しようという時には万全の準備を整えておくようにしましょう。
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