もう美容室経営に失敗しない!経営者が意識すべきことを徹底解説!

美容室

この記事はこんな方におすすめ

  • 美容室の取るべき経営方針を知りたい
  • 美容室の経営が失敗する理由を知りたい
  • 美容室の経営に必要な戦略を知りたい

この記事の要約

  • 美容室の経営にはマネジメントスキルが最も大切
  • 顧客だけでなくスタッフの満足度も上げる必要がある
  • 売り上げをアップさせることで安定的な経営を目指そう

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全国いたるところに存在する美容室は、それぞれが個性を打ち出し魅力的な店舗を経営しています。

一方で、美容室の店舗数は年々増加傾向にあり、それにともない倒産件数も増加。業界全体が飽和状態にあるとも言われており、厳しい経営を余儀なくされている美容室も少なくありません。

そこで今回の記事では、美容室の経営に失敗しないようにするためにはどのような対策をとるべきなのか、具体例を交えながら詳しく紹介していきます。

これから美容室の開業を検討している方はもちろんですが、現在美容室を経営しているオーナーもぜひ最後までお読みいただき、参考にしてみてください。

美容室経営の現状

サロン

企業向けの信用調査会社である東京商工リサーチの調査結果によると、2019年の理容業・美容業における倒産件数は119件にのぼることが分かりました。これは過去30年間で最多の数字であり、美容室経営は決して楽観視できる状況ではないことが分かります。

そもそも、なぜこれほどまでに美容室の経営が苦境に立たせられているかといえば、2019年10月から施行された消費税増税の影響はもちろんですが、美容室経営を取り巻く業界の根本的な問題が考えられます。

厚生労働省の調査によると、美容室の店舗数は平成に入ってから増加傾向にあり、2018年には25万件を突破。全国にあるコンビニの数が約58,000店舗のため実にコンビニの4倍以上の美容室が存在することになります。

(出典:2019年「理容業・美容業倒産動向」調査|東京商工リサーチ
(出典:平成30年度衛生行政報告例の概況|厚生労働省

美容室の経営に失敗する理由とは?

クローズ

日本全体における美容室業界の現状は分かりましたが、それぞれの店舗に目を移してみるとどのような傾向が見えてくるのでしょうか。美容室の経営に失敗しがちな例として、3つのパターンを紹介します。

資金不足

美容室の経営に失敗する原因を突き詰めていくと、多くの場合は資金不足という理由にたどり着きます。

店舗を経営する以上は賃貸料や光熱費、通信費、従業員への給与などさまざまな資金が必要になります。開業に合わせて銀行から融資を受けている場合、その返済に充てなければならないお金もあるでしょう。

しかし、開業したばかりで運転資金に余裕がない場合、思うように売り上げが確保できないと資金ショートを起こしてしまい、数ヶ月や半年といった短期間で廃業に追い込まれてしまうケースもあります。

また、多くのスタイリストにとって自分のお店をもつことは憧れであり、独立の際に店舗の内装や外装に多くの資金をつぎ込むオーナーも少なくありません。その結果、やはり運転資金不足に陥り、倒産という結果に追い込まれてしまうことがあるようです。

人員の不足

深刻な人手不足が続くなか、美容室を経営しているオーナーもスタイリスト不足に頭を悩ませています。なんとか人員を確保したとしても、条件の良い他店にスタッフが流れてしまうケースも少なくありません。

仮にオーナー1人で店舗の経営を続けようとしても、1日で施術できる人数には限界があります。過重労働によって体を壊すリスクもあるため、一人で経営を続けていくことは簡単なことではないでしょう。

経営知識の不足

スタイリストのなかには美容室のオープンにともない、税務や労務など経営に不可欠な知識を持たないまま開業する人もいます。

スタッフを雇い入れる以上は給与や社会保険に加入しなければならないほか、さまざまな諸経費も毎月発生します。

経営において必要なお金や事務作業などを怠った結果、税務上や労務上のトラブルに発展し廃業に追い込まれてしまうケースもあるようです。

美容室を安定して経営するためには?

ヘアセット

美容室を安定的に経営していくためにはどのような対策を講じる必要があるのでしょうか。具体的な方法として3つのポイントを紹介します。

安易に支店を増やさない

店舗の売り上げが好調だと、さらに業績を伸ばすために複数店舗の経営を考えがちです。いわゆる2号店、3号店を出店することによって、さらに多くの顧客を取り込めるチャンスがあります。1号店で得た成功のノウハウを活かすことによって、実際に売り上げが伸びる可能性も考えられるでしょう。

しかし、支店を増やすということは、その分固定費や諸経費も同様にかかってくることを意味しています。1号店で成功したのであれば、まずはその要因を冷静かつ客観的に分析すべきです。

支店をオープンする場所が成功店舗と全く同じような条件であれば良いのですが、必ずしもそうとは限りません。支店を増やす際には、なぜ増やす必要があるのか、安定的な経営ができるのか、その根拠も含めて慎重に判断する必要があります。

サービスの質を向上させる

当然のことではありますが、美容室は丁寧な接客や来店客に合わせたコミュニケーションが求められます。施術の腕は良いにもかかわらず、居心地が悪かったり接客が雑だったりすると、次回以降はリピート客として利用してくれないケースも少なくありません。

丁寧な接客を心がけ、居心地が良いお店になるよう意識的に取り組むことが重要です。

また、施術中にコミュニケーションをとる光景も美容室ではよく見られますが、なかには初対面の人との会話が苦手な人もいます。無条件に誰に対しても積極的にコミュニケーションをとれば良いというものでもなく、あくまでもその人の雰囲気や会話の内容から臨機応変に判断するようにしましょう。

スタッフがすぐに辞めない環境を作る

他店への人材流出を防ぐためにも、スタッフにとって働きやすい環境を作ることもオーナーの重要な役割です。給与水準の見直しはもちろんですが、さまざまな福利厚生、長時間労働防止への取り組みも不可欠。

しかし、単純に給与水準を上げたとしても、人件費が経営を圧迫してしまうことも考えられます。そのような場合は、スタッフに対して十分な説明を行ったうえで、さまざまなインセンティブ制度を充実させるのもひとつの方法です。

例えば、自社のキャンペーンに合わせてインセンティブを発生させ、スタッフのモチベーションとお客様の満足度、そして店舗の売り上げをアップさせたお店の事例もあります。

PayPayを活かした独自キャンペーンでお客様の満足度やスタッフのモチベーションがUP―ヘアサロン「ALICe by afloat」

美容室の売り上げをアップする方法

スマホ

スタッフ個人の努力によって顧客単価を上げるだけでなく、店舗全体として取り組むことで売り上げアップにつなげられる方法もあります。具体的な取り組みとして考えられる3つの事例を紹介します。

集客に力を入れて新規顧客を開拓

オリジナルのホームページや美容室予約ポータルサイトの活用、SNSなどを活用することによって店舗の認知度を上げ、集客に役立てる方法があります。

特にSNSは無料で活用でき、特定の客層に向けた発信もできるため、取り組む価値は大いにあるといえるでしょう。

また、最近ではQRコード決済を店舗に導入することにより、QRコード決済アプリ上に表示されるマップに店舗情報を掲載することもできます。これによって、対象エリアにいる多くのユーザーに対してアプローチが可能になるため、コストをかけずに店舗をPRすることも可能です。

リピーターの獲得に力を入れる

初めて来店したときに居心地が良かったり、スタッフとのコミュニケーションが楽しかったりすると「次回もまた来店しよう」と考える人は多いものです。単に価格の安さだけで勝負してしまうと価格競争になってしまうため、長い目で見た場合おすすめできる方法とはいえません。

しかし、そのお店でなければ出せない雰囲気の良さやスタッフの接客、コミュニケーションは美容室の個性を出すうえで重要な要素のひとつです。また、これらは大きなコストをかけなくても工夫次第で実現できることでもあります。

加えて、初回来店の後で2回目以降の来店きっかけを作るためにも、ポイントカードやクーポンの発行も有効な対策といえます。

メニューの単価を上げる

店舗の売り上げは来店客数と客単価によって決まります。もし立地条件が悪く集客に苦戦しているのであれば、季節のメニューを用意したり、特別メニューで客単価のアップが狙えるようにメニューの単価を見直してみたりするのもひとつの方法です。

例えば、季節限定のメニューを用意してプレミア感を演出したり、個別に追加オーダーが可能なオプションメニューを提供してみるのもおすすめです。

新たなメニューを考案する際には、日頃どのような要望やリクエストをもらうことが多いのかを整理して考えてみましょう。もし直接的に要望をヒアリングする機会が少なくても、多くの人が抱いている悩みを調べてみることでヒントが得られるかもしれません。

まとめ

美容室の経営で最も大切なのは、顧客視点に立ったサービスの提供です。

付加価値の高いサービス提供によって、お客様の満足度を高めることができ、好意的な口コミやリピーター化、ひいては安定した経営につながります。また、顧客ニーズをおさえたうえで、店舗独自のキャンペーンの実施やサービスの拡充に力を入れることが重要です。

経営に関する知識をしっかりつけて、売り上げをアップさせることで、安定的な経営を目指しましょう。

・「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

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